最近、街中で見かける「砂利敷きでロープだけ」「前払い式」「カメラもない」――そんな“簡易的すぎるコインパーキング”が増えています。まるで「野菜の無人販売所」のような手軽さですが、なぜ今、こうした駐車場が急増しているのでしょうか?その背景には、建設業界の深刻な問題と、土地オーナーと運営会社双方の事情が関係していました。
なぜ今「簡易型コインパーキング」が増えているのか?
従来のコインパーキングは、舗装された路面にフラップ(ロック板)やカメラ付きゲートが設置され、精算システムが整った“しっかり型”が主流でした。しかし近年は、砂利敷きで区画はロープだけ、前払い制、監視カメラもない――という超シンプルな形式の駐車場が増えています。
背景にあるのは、建設業界の人手不足と資材高騰です。大阪・関西万博や新宿駅西口再開発など、大規模プロジェクトでさえ工期が遅れるほど、業界全体で施工業者が不足しています。その影響で、「更地にはなったけれど、工事が始められない土地」が全国各地に増えているようです。
土地オーナーと運営会社の“Win-Win関係”
そんな「空いた土地」を有効活用する手段として、駐車場運営会社が提案したのが簡易型コインパーキング。地主は「短期間でもOK」「初期費用ゼロ」で土地を貸し出すことができ、運営会社は低コストで駐車場を整備できます。
舗装工事や設備投資を省くことで、設置コストを大幅に削減。さらに前払い制にすることで、フラップやカメラなどの管理システムも不要になります。その結果、利用料金も通常より格安に設定できるため、ドライバーにも魅力的な存在となっています。
ドライバーにとってのメリットと注意点
簡易型コインパーキングの最大のメリットは、やはり料金の安さ。市街地でも通常の半額程度で駐車できるケースもあります。短時間だけ停めたいときや、通勤・買い物などの一時利用にはとても便利です。
一方で、注意すべき点もいくつかあります。まず路面の状態。砂利敷きは雨でぬかるみができやすく、足元が悪くなることも。私自身も以前、雨の日に簡易型駐車場に停めた際、水たまりに足を取られ、靴が泥だらけになってしまった経験があります。舗装されていない場所では、特に天候に注意が必要です。
また、突然閉鎖されるリスクもあります。もともと建設予定地の「つなぎ利用」であることが多いため、急にマンションやビルの工事が始まり、利用できなくなるケースも。目的地付近の駐車場が簡易型の場合は、ほかのコインパーキング情報も事前にチェックしておくと安心です。
低コストで柔軟な土地活用が可能に
このような簡易型コインパーキングは、土地オーナーにとっても大きなメリットがあります。舗装や設備の工事費用をかけずに、短期間でも土地収益を得られるため、遊休地の有効活用として人気が高まっています。
駐車場運営会社にとっても、低コストで設営しやすく、短期間で撤去が可能なため、柔軟なビジネス展開が可能。これらの事情が合致し、結果的に「簡易的すぎる駐車場」が急増しているというわけです。
まとめ|安さと利便性の裏にある“事情”を知って賢く利用
簡易型コインパーキングは、建設業界の人手不足や土地活用の変化が生み出した、現代ならではの仕組みです。安く停められるのは嬉しいですが、路面状況や急な閉鎖などのリスクも理解したうえで、上手に活用していくことが大切です。
私の住む地域では街中なので数は少ないですが、しばらく空き地だった場所が一時的に簡易駐車場になり、やがてマンションに変わる光景をよく見かけます。時代とともに、駐車場のあり方もどんどん変わってきているのを実感しますね。
安い駐車場には理由がある――。簡易型コインパーキングを賢く利用して、カーライフのコストを上手に抑えましょう。


