2025年の新米市場が異例の展開を見せています。
「新米が高すぎて売れない」「スーパーのバックヤードに在庫が山積み」という声が、米屋や小売店から相次いでいます。
この記事では、AERA DIGITALの記事内容と専門家コメント、消費者の反応をもとに、
- なぜ新米がここまで高騰したのか
- なぜ価格を簡単に下げられないのか
- 米屋・農家・消費者に起きている問題
- 今後、米価はどう動くのか(値崩れの可能性)
をわかりやすく解説します。
■ 新米が売れない ― “高すぎて手が出ない”という現実
首都圏の老舗米店では、例年とはまったく違う動きが起きています。
- 新米 5kg → 5,000〜5,800円
- 古米 5kg → 4,000円台前半
店主によると、今年は「新米を買う人がほとんどいない」。
値段を見て、より安い「昨年産(6年産)」や古米を買う消費者が増えています。
その結果、
新米の販売量は前年比で大幅減。
■ なぜ新米はここまで高くなったのか?
● 理由① JAや集荷業者が“高値で買い取りすぎた”
米不足に備えて、JAや業者が農家へ高めの買い取り価格を提示。
「今年は米が不足するかも」という不安も重なり、先手を打って在庫を確保したのです。
その結果、
- 仕入れ価格が高騰
- 小売価格(店頭価格)も必然的に高くなる
● 理由② 昨年の“米不足ショック”の反動
昨年は全国的に米が不足し、小売店も在庫確保に苦しみました。
その反動で今年は買い取りが“攻め”になり、結果として価格が高止まりしています。
■ 米屋はなぜ値下げできないのか?
● 長年の取引関係があるから
米店は卸売業者と「年間契約」で取引していることが多く、
仕入れ量を勝手に減らすことができない。
昨年「米が足りないので入れてください」とお願いしていた手前、今年だけ「いらない」とは言えないという事情があります。
● 値下げすると“他の米の価格設定”にも影響
新米を安売りすると、
他の米の値付けが崩れてしまうため、簡単に値下げできない。
その結果、
- 売れなくても値下げできない
- 在庫だけが積み上がる
という悪循環に陥っています。
■ スーパーでは在庫が山積みに ― 精米は“1ヶ月”しかもたない
別の老舗米店の店主によれば、スーパーのバックヤードには、
「見たことがないほどの新米の在庫」
が積まれているとのこと。
しかし精米した米は保存がきかず、約1ヶ月で品質が落ちます。
そのため、売れなければ破棄されるケースも。
実際には「社員向けに割引販売」されている店舗もあると言います。
■ 年明けに“新米の値崩れ”が起きる可能性
食品表示法では、新米と名乗れるのは「当該年度に収穫し、年内に精米・包装したもの」だけ。
つまり、年が明けると「新米プレミア」は消えることになります。
これにより、
- 2025年1月以降 → 特売開始の可能性が高い
- 1割以上値下がりする可能性も
- 赤字覚悟で値を下げる店舗も出る
消費者にとっては朗報ですが、小売店や米屋には打撃となります。
■ 専門家はどう見ている?(ヤフコメ要約+識者コメント)
● 「5kg 4500円超えは適正価格ではない」
エコノミストの門倉貴史氏は、価格高騰についてこう指摘:
- 生産コスト上昇は理解できる
- しかし5kg 4500円超えは高すぎる
- 米離れ → 米価暴落 → 農家の収入悪化の悪循環が起きかねない
● 「需給見通しの誤りで価格が不自然に高止まり」
宇都宮大学の松平助教は、
・政府の需給見通しのミス
・大手資本の参入
が価格のゆがみを生んでいると分析。
● 「すでに流通は供給過多を認識」
10月の米取引動向では、
- 需要は落ち込み
- 供給は過剰気味
- 価格は今後下落予測
つまり、現場のプロは「値下がり」を既に織り込んでいる状況です。
■ 消費者の声:古米・備蓄米にシフト
ヤフコメでは、以下の声が多数上がっています。
- 「古米でも問題なく食べられる」
- 「5kg 4000円超えはさすがに高すぎる」
- 「農家の収入は守るべきだが、生活費全体が上がっている」
実際、備蓄米が1,980円で売られていたという報告もあり、価格差は歴然です。
■ 今後の米価はどうなる?【結論:2025年は“乱高下”の年に】
専門家や市場データから予測すると、
◆ 2025年の米価は “年明け以降に値下がり” が濃厚
- 新米プレミアが消える
- 在庫過多が深刻
- 流通が“損切り”に入る可能性大
◆ ただし、農家は大きなダメージを受ける可能性
価格を上げすぎた結果、
米離れ → 価格暴落 → 農家がさらに苦しくなる
という悪循環が懸念されています。
■ まとめ:高すぎる米価は長続きしない、今後は値下げの流れに
いまの米価は、需給のミスマッチや買い取り価格の高騰によって起きた“一時的なバブル”です。
年明け以降は、
- 大量在庫の圧力
- 消費者の買い控え
- 流通業の損切り
により、値下げの流れが強まると見込まれます。
とはいえ、農家の収入維持をどう支えるかという重要な課題は残ったまま。
生産者・流通・消費者のバランスをどうとるか、2025年の米市場は大きな転換点を迎えています。
今後も米価の動向を注視していきましょう。
出典:AERA DIGITAL(11月14日配信)


