マクドナルドがついに「紙ストロー」を廃止します。2025年11月19日から順次、冷たいドリンクのフタを「ストローなしで直接飲めるタイプ」に切り替えると発表しました。新しいフタは、テイクアウトやデリバリーでも漏れにくく、使用済みペットボトルを再生したリサイクル素材で作られています。
今回の変更は、同社が進める「バージンプラスチック削減」の一環。2022年から段階的に容器や包装資材を見直しており、年間で約6,600トンの新しいプラスチック削減を見込んでいます。
新型フタはどう変わる？マックの「ストローレスリッド」とは
マクドナルドが導入する「ストローレスリッド」は、3年以上かけて開発された新型フタです。素材には100%リサイクルPETを使用。飲み口を簡単に開けられる一方で、テイクアウトやデリバリー時に漏れや吹きこぼれが起こりにくい設計になっています。
また、炭酸飲料を運ぶ際の「内圧による噴き出し」を防ぐデザインが採用されており、利便性と安全性の両立を目指しています。
「紙ストロー終了」で浮かぶ疑問と違和感
環境配慮という名のもとに導入された「紙ストロー」ですが、利用者からは「使いにくい」「すぐふにゃふにゃになる」といった声が多く聞かれていました。SNSでも「本当に環境のためになっているのか？」「むしろコスト削減では？」という意見が相次いでいます。
確かに、プラスチック削減といっても、ストローをなくして代わりに“プラ製のフタ”を使うなら、本末転倒では？と感じる人も少なくありません。実際、ヤフーコメント欄でも以下のような声が目立ちました。
「ストローはダメでフタはOKってどういう理屈？」「ストローが海洋汚染の原因なら、フタも同じでは？」
（コメントより抜粋）
企業の「環境配慮」は本当に環境に優しいのか？
桜美林大学の西山守准教授（コンサルタント）は、「企業の環境問題への取り組み自体は重要だが、本当に環境に良いのか、顧客満足度を下げていないかの検証が必要」と指摘します。
アメリカでは一時期、プラスチック製品を減らす流れが強まりましたが、政権交代を機に“実効性の見直し”が進んでいます。単なる「流行」や「イメージ戦略」としての環境配慮ではなく、消費者が納得できるサステナブルな仕組みが求められています。
全国でレジ袋もリニューアルへ
さらにマクドナルドは、2025年11月19日以降、全国で順次「バイオマスプラスチック95％使用」のレジ袋を導入予定です。長崎県での先行導入では、従来品と同等の耐久性が確認されました。
同社は「お客様にはご負担なく環境負荷削減にご協力いただけます」としつつも、不要な場合はレジ袋を辞退して簡易包装に協力をと呼びかけています。
利用者の本音：「紙ストロー、正直もう嫌だった」
筆者自身も、紙ストローには少し不満を感じていました。時間が経つと柔らかくなり、飲みづらくなる。特にアイスコーヒーや炭酸系では、ストローが途中で潰れてしまうことも。環境に良いことは理解していても、「使いづらさ」はどうしても感じてしまいます。
今回のストロー廃止は、ユーザーの使い心地を改善しつつ、リサイクル素材で環境負荷を減らすという両立を狙ったもの。果たして「環境」と「快適さ」のバランスをどこまで取れるのか、注目が集まります。
まとめ：環境への配慮と使いやすさの両立を
マクドナルドの「紙ストロー廃止」は、単なる素材変更ではなく、環境と利便性の両面を見直す取り組みです。今後は、他の外食チェーンにも“本当に意味のある環境対応”が求められるでしょう。
私たち消費者も、企業の環境施策をただ受け入れるだけでなく、「それが本当に環境に良いのか？」を考える姿勢が大切です。
あなたは「紙ストロー派」ですか？それとも「ストローなし派」？
