スーパーのしょうゆ売り場でよく見かける
「特選」「超特選」という表示。
なんとなく「良さそう」「高級そう」というイメージはあっても、
具体的に何が違うのか説明できる人は意外と少ないのではないでしょうか。
実はこの違い、味の好みではなく“明確な基準”で決められていました。
今回は、300年以上の歴史を持つキッコーマンに取材した内容をもとに、
「特選」と「超特選」の本当の違いを、わかりやすく解説します。
しょうゆにはJAS規格による「等級」がある
まず知っておきたいのが、しょうゆにはJAS規格(日本農林規格)による品質区分があるという点です。
しょうゆは、品質によって以下の3つに分けられています。
- 特級
- 上級
- 標準
この中で、もっとも品質が高いのが「特級」です。
そして、私たちがよく目にする
「特選」「超特選」という表記は、
この特級しょうゆの中でも、さらに条件を満たしたものだけに使える表示なのです。
「特選」「超特選」の違いは“うま味成分”
では、その基準とは何なのでしょうか。
ポイントは、しょうゆのうま味の指標とされる
👉 全窒素分(ぜんちっそぶん)です。
全窒素分とは?
全窒素分とは、アミノ酸などのうま味成分の量を示す数値のこと。
数値が高いほど、コクやうま味が強いしょうゆになります。
特選と超特選の明確な違い
キッコーマンによると、基準は次のとおりです。
● 特選しょうゆ
- 特級しょうゆより全窒素分が10%以上多い
● 超特選しょうゆ
- 特級しょうゆより全窒素分が20%以上多い
つまり、
「特選」「超特選」は、
そもそも“特級”の中でも、特にうま味成分が多いしょうゆ
ということになります。
価格に差があるのも、このうま味成分量の違いが理由だったのです。
「丸大豆しょうゆ」って何が違うの?
ラベルでよく見かけるもう一つの言葉が
「丸大豆しょうゆ」です。
「しょうゆって、そもそも大豆を使ってるんじゃないの?」
と思いますよね。
丸大豆の「丸」とは?
「丸大豆」とは、
- 油分を抜かない
- 大豆を丸ごと使用している
という意味です。
一般的なしょうゆの多くは、
脱脂加工大豆(油分を取り除いた大豆)を使用しています。
丸大豆しょうゆの特徴
丸大豆しょうゆには、次のような特徴があります。
- まろやかでやさしい口当たり
- 深いコクと味の厚み
- 穏やかな香り
- 鮮やかな色合い
大豆の油脂分由来のグリセリンが多く含まれるため、
味に丸みとコクが出るのが大きな魅力です。
キッコーマンおすすめの食べ方は「すき焼き」
キッコーマン広報担当の五味さんによると、
丸大豆しょうゆで作るすき焼きは特におすすめ
とのこと。
コクとうま味が合わさり、
「ガツンとした満足感のある味わい」に仕上がるそうです。
普段の料理はもちろん、
ちょっと特別な日の料理にも向いていますね。
実は好みで選ぶ人が多い「しょうゆ文化」
食文化研究家の畑中三応子さんによると、
しょうゆは地域によって好みが大きく異なります。
- 関東:濃口しょうゆ
- 関西:淡口(うすくち)しょうゆ
- 九州:甘くとろみのある甘口しょうゆ
- 中部:風味の濃いたまりしょうゆ
このように、しょうゆは
「うま味成分の多さ」よりも
「育った地域や家庭の味」で選ばれることが多い
調味料なのです。
そのため、「特選」「超特選」の違いが、
あまり知られてこなかったのかもしれません。
まとめ|表示の意味を知ると、しょうゆ選びが楽しくなる
最後にポイントを整理します。
- しょうゆにはJAS規格の等級がある
- 「特選」「超特選」は特級の中でも上位
- 違いは全窒素分(うま味成分)の量
- 特選:特級より10%以上多い
- 超特選:特級より20%以上多い
- 丸大豆しょうゆは、まろやかでコクが深い
普段、何気なく手に取っているしょうゆですが、
こうした基準を知るだけで、
「今日は料理に合わせて選んでみようかな」
と、食卓が少し楽しくなります。
次にスーパーでしょうゆを選ぶときは、
ぜひラベルをじっくり見てみてくださいね。
本記事は、以下の報道内容をもとに構成しています。
オトナンサー編集部:「【しょうゆ】『特選』『超特選』って何が違うの? キッコーマンに聞いてわかった“意外”な基準」(2026年1月21日 8:15配信)


